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ペット用ゆっくり向けに”成長抑制剤”という薬品がある。 飼いゆっくりは栄養状態が良いため、野生種と比べて体が大きい。 それでは可愛くないと感じる飼い主が多く、好みのサイズまで成長したら この成長抑制剤を投与することでそれ以上は大きくならないのだ。 成体サイズになる前に投与すれば去勢をする必要もなくなり ゆっくりを傷つけたくない愛護派を中心に喜ばれた。 最近では飴玉状に加工して砂糖と果実のフレーバーをふんだんに使い ゆっくりに気づかれることなく食べさせるだけで成長を止める事ができるという商品も発売し 誰でも購入することが出来るようになっていた。 今回は、その成長抑制飴をペット目的以外での使用を試みることにする。 「ゆっくりしていってね!」 森の中、いかにもゆっくりが住んでそうな洞穴を見つけると、さっそく声をかけた。 「ゆっくりしていってね!」 「「「「「ゆっくちしていっちぇね!」」」」」 洞穴は枝や葉っぱで入り口を偽装してあったが、本能的に「ゆっくりしていってね!」に反応してしまうため まったくの無駄。 さっそく、入り口を塞いでいる枝を取り除くと中には成体れいむ1匹と 赤れいむが3匹、赤まりさが2匹いた。 つがいの成体まりさは餌でも探しに出ているのだろう。 「ゆっ、ここはれいむたちのおうちだよ!かってにはいってこないでね!」 れいむは、入り口に立ち塞がりプクーっと顔を膨らませてこちらを威嚇している。 その脇からピョコっと赤れいむと赤まりさがこちらを覗いていた。 「おにいさんはゆっくりできる人だよ、その証拠にあま~い飴玉を君たちにあげるよ!」 包み紙をとってあげて、コロコロとしたビー玉の様な成長抑制飴を差し出す。 「ゆゆっ!あめさんゆっくちたべちゃいよ!」 「まりしゃにもちょーだいね!」 「おにいさんはとってもゆっくちしてるよ!」 「あまあま~♪」 「おにーさん、ゆっくりしてるね!おちびちゃんたちがかわいいからおかしをくれるんだね! とくべつに、かわいいかわいいれいむのあかちゃんをみていってもいいよ!ゆっへん!」 赤ゆ1匹につき1個食べさせる。 飴だから「ぺーろぺーろ」と舐めるのかと思いきや、飲み込むようにがっついて野生種の下品さを思い知らされた。 「「「「「ちあわちぇ~♪」」」」」 これで、この可愛い赤ちゃんとやらは永遠に可愛い赤ちゃんのままです(笑) 親ゆっくりは一生餌をとってくる仕事を頑張ってね! ん?よく見ると、1匹の赤まりさだけ奥のほうへ引っ込んだまま飴を舐めに来ない。 お~い、赤まりさ!飴をやるからこっちこいよ!と呼んでみた。 「ゆっ、そのおちびちゃんはいいんだよ!かわいくないあかちゃんなんだから!」 飴をその赤まりさの方へ転がしてやると、自分に飴を与えようとしているのだと気づいて 明るいところまで出てきた。 「まりしゃにもあめしゃんくれりゅの?」 その赤まりさは帽子の先が欠けていて、まるで折れたトンガリコーンの様になっていた。 ゆっくりにとって飾りは命よりも大切なものだ。 きっと、これが原因で親からも姉妹からも苛められているのだろう。 「おまえはいいんだよ!あめなんてもったいないでしょ! おまえがせけんさまにみられるとめいわくだから、そこからでてこないでね!」 親れいむが赤まりさを突き飛ばす。 「ゆぅ・・・」 「ゆっくちできにゃいおねーしゃんにあまあまはもっちゃいないよ!」 「これはれーみゅがもらうね!」 そして、赤まりさの分の成長抑制飴は姉妹に横取りされてしまった。 これじゃ、あの赤まりさだけ普通に成長してしまうなぁ 無理やり食べさせるのも面倒だし、まあいいかと巣を後にする。 来月あたり様子を見に来よう。 しばらく、ゆっくり探索に森を徘徊していると、ひどい雑音のれいむの子育て歌が聞こえてきた。 「ゆっゆっゆっ~♪れいむのあかちゃんゆっくりしたいいこにそだってねー♪」 「ゆっくりしていってね!」 れいむの頭には1本の茎が生えており、その茎には4個の実がついていた。 れいむ種2匹、ありす種2匹と飾りまでハッキリ見分けられるほど成長しているので もうそろそろ生まれてくるころだろう。 「ゆぅ」「ゆゆぅ」「くぴー」「みゅー」 などと寝息を立てている。 「ゆっ?おにいさんはにんげんさん?」 「やあ、お兄さんはゆっくりできる人間だよ。 今日は子育てを頑張ってるれいむのごほうびにあま~い飴をあげにきたのさ。」 実ゆっくりは茎から親の栄養を吸って成長するため口から餌を食べることはできない。 それなら親ゆっくりに成長抑制飴を飲ませれば、この実ゆっくりはどうなるのだろうか? 前例がないだけに分量がわからず多めに10個ほど与えた。 「あまあま~♪こんなにおいしいんだから、きっとれいむのあかちゃんたちもすごくゆっくりできるよ!」 これで、成長抑制の成分が実ゆっくりに伝わるのかと実ゆっくりを観察してみると 「あみゃあみゃ~♪」「ゆっくち・・・ゆぅゆぅ♪」「ゆぅ~ん♪」「ゆっくち~♪」 目は開かないが笑顔で喜んでいるように見える。 これで永遠に実ゆっくりのままなのかね? 一生、実のままゆっくりしていってね! つがいのありすが帰ってくる前に退散した。 また、しばらくゆっくり探索をしていると、今度は大きめの洞窟を発見した。 ゆっくりどもが生息しているところを見ると猛獣などの野生動物がこの森に住んでいることはない。 代わりに、こういう雨風しのげそうな場所にはたいがいゆっくりがいるのだ。 洞窟内部は人間でも余裕があるくらい広々としている。 その中心に50センチサイズはある、大きなゆっくりまりさとれいむがいた。 「ゆっ、おにいさんどうしたの?ここはまりさたちのおうちだよ」 「れいむたちはもうすぐあかちゃんうまれるんだからじゃましちゃだめだよっ!」 まりさの下あご部分が大きく膨らんでいるので胎生妊娠していることがすぐにわかった。 このつがいは、れいむが父役として餌を集め、まりさが妊娠し子供を産むという珍しい組み合わせだ。 まりさの下には葉っぱが幾重にも敷き詰められていて座布団のようにして座して 巣の奥にはリンゴや柿、桃に葡萄といった果実が山のように蓄えられていた。 こいつらが集めたんだろうか? 「ふ~ん、あかちゃんうまれるんだ ところで一つ聞くけど、れいむたちは人間の畑からお野菜を取ったりするゆっくりかい?」 「ゆゆっ、れいむたちはそんなことはしないよ!それはわるいことだよ! ごはんは、じぶんたちであつめるよ!」 野良には珍しく、善良なゆっくりのようだ。 これは、ごほうびをあげないといけないな。 「そうかそうか、それでは飴さんをあげよう! まりさは妊娠してるみたいだし、特にたくさん食べさせてあげなさい。 きっとお腹の中の子ゆっくりも喜ぶさ!」 赤ゆっくりの成長を止めれば、そのまま一生赤ゆっくり 実ゆっくりの成長を止めれば、茎から一生落ちてこない それじゃあ胎生妊娠で産まれる子ゆっくりは、いったいどうなるんだろう? そんな素朴な疑問の答えを求めるべく成長抑制飴を与えた。 「まりさよかったね!ゆっくりできるにんげんさんがあめさんをたくさんくれたよ!」 「あまくておいしいね!でもぜんぶたべたらもったいないから、あかちゃんのぶんもとっておこうね!」 なるほど、産まれてきた赤ちゃんのために飴をとっておこうというのか 自分の事よりも子供を大切にする・・・お兄さん感動した! これだけ良ゆっくりだと、ますます行く末が楽しみですな。 「子供の分もちゃんと用意してあるんだよ。 袋の中の飴さんを全部あげるから、それは君たちで食べなさい!」 袋をひっくり返してバサバサっとありったけの飴を吐き出す。 中途半端に与えると、今度は冬越え用にとっておくとか言い出しかねないので本当に全部くれてやった。 「おにーさんありがとう!このおんはいっしょうわすれないよ!」 「まりさのあかちゃんがうまれたら、おにいさんもみにきてね!きっととってもかわいいこがうまれるよ!」 洞窟を出るまで、れいむが見送ってくれた。 お礼にと、葡萄を1房差し出したが「いいよいいよ」と断る。 尚もれいむが勧めるので、何度も断るのは失礼かなと思って結局受け取った。 帰り道、葡萄を1粒1粒食べて皮を捨てていくと 後からどこかの赤ゆっくりがピョンピョンッとついてきていた。 「あみゃあみゃさんがおちてくるよ!」 無視して、そのまま食べ歩いていると いつの間にか後をつけてくる赤ゆっくりが増えている。 「れいみゅにもあみゃあみゃさんちょーだいね!」 「まりしゃもまりしゃも!」 葡萄を全部食べ終えると捨てる皮もなくなって後をつけてきていた赤ゆどもが騒がしい。 「れいみゅのぶんのあまあまさんがないよ!ぷんぷん!」 「まりしゃもまだもらってないよ!」 「あまあまをくれにゃいにんげんさんはとかいはじゃないわ!」 そんなに食べたければ家に持ち帰ってコンポストにでも使うか。 たらふく”なにかの皮”を毎日食わせてやろう。 ヒョイっと摘み上げて次々とポケットの中にしまう。 「ゆぅ~おそらをとんでるみちゃい♪」 「ゆっ、まっきゅらでなにもみえないよ!」 「ここはどこにゃの!こんにゃのとかいはじゃないわ!みゃみゃー!」 後編へ
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散歩に行ったっきりゆっくりまりさが帰って来ない。この時間になるといつも計ったかのようにおやつをせがむのに……。今まで当然のように放し飼いにしてきたが、問題だっただろうか。ともかく探しにいかなければ。 「まさか食べられちゃったなんてことはないわよね……」 簡単に支度を済ませて外に出た。 「ゆっくりー! いたら返事しなさーい!」 まりさと呼ぶのを他人に聞かれるとあっちの方と勘違いされそうだから敢えてゆっくりと呼んだ。まりさなら声でわかるはず。 「ゆっくりー! おやつよー! 今日はたい焼きよー!」 家から少し離れた場所を一通り探してみたが見つからない。これより遠くへ行ってしまったのだろうか。 「……」 本気で心配になってきた…… 「…………ゅ」 「!」 「……ゅっ」 「まりさ!」 聞き間違えようはない、まりさの声だ。私は微かな声の元に向かって歩を速めた。 「まりさ! どこにいるの!」 「ゆっくり……」 この茂みの向こうからだ! 「まりさ! ここなのね!」 まりさを丸々包み込めるほどの茂みをかき分けると。 「まりさ! まりさ! もっとゆっくりしようよ!」 「ゆっくり……アリス?」 私の顔が、いや顔だけがあった。 「まりさ! まりさ! はぁぁぁん!」 「うっ、うえっ、ゆっくりやめてね!!!」 私の顔面はまりさに半ば強引にのしかかって頬を摺り寄せている。これは……襲われている? と、とにかく助けないと。まりさを覆いかぶさる私の顔面からちと強引に引き離した。 「うえっ、ぐすっ、ア゛リ゛ス゛お゛ね゛え゛さ゛ぁぁん」 可愛そうに、こんなに怯えて。外傷はないようだけど、果たしてどんなことをされたのだろう。 「よし、よし」 おでこの辺りを撫でてあげる。 「ちょっとおねえさん! そのまりさはアリスのものだよ! ゆっくりかえしてね!!!」 やはりこいつが原因か。 「そんなこと言ったって、まりさ嫌がってるじゃない。可哀想よ」 「いやよいやよもすきのうちよ!」 「……だそうだけど、どうなの、まりさ?」 「ありすきらい!」 「ゆっ!?」 「ひとのきもち考えないし」 う。 「じぶんかってだし」 う、う。 「ひとりよがりだもん!」 う、ぐ、ご。 「ありすはゆっくりしね!!!」 私のことを言ってるんじゃない、私のことじゃない 「……いだっ! いだいよおねえさん! 何でつねるの!」 「あ、ごめんなさい」 「ふん! 今日のところはこのへんにしといてあげるわ! でもおぼえてなさい! まりさにふさわしいのはありすなんだから!」 三文芝居にありそうなセリフを吐いて私の顔面は跳ね去った。捕まえて懲らしめてやる気は湧いてこない…… 「帰りましょうか、まりさ」 「うん!」 もう空は赤い。 「おやつどころか夕飯の時間ね……今日は何にしようかしら」 「まりさ、おねえさんといっしょなら何でもいいよ!」 「そう。嬉しいわ。うふふ」 まりさを抱いて帰るのは出会った時以来だ。 「お、ゆっくりアリスじゃん」 「魔理沙おねえさん、こんにちは!」 「ああ、こんにちは……ってより、もうこんばんわかな?」 「おねえさんなにしてるの?」 「今から霊夢のところで夕飯御馳走になるんだ。お前も来るか?」 「行く! 霊夢おねえさんのご飯おいしくて好き!」 「お前は素直でいい子だなあ。ほれ、抱っこしてやるよ」 「わーい!」 「ありすね、好きなゆっくりができたの」 「へえ。モノにしたか?」 「じゃまする女がいるの」 「そりゃ困ったな」 「でもありすあきらめない! ぜったいモノにするの! いっしょにゆっくりする!!!」 「そうかそうか、まあ頑張れ。応援するぞ」 「ありがとう、魔理沙おねえさん!」 なんてシュールな -- 名無しさん (2008-10-30 23 05 02) アニメ化か漫画化して欲しい話だな -- 名無しさん (2010-11-27 14 18 56) 腹いてぇwwww -- 名無し (2011-03-19 01 37 50) 名前 コメント
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魔法の森に夕暮れが迫っていた。 アリスがその生き物と出会ったのは、自宅へ戻る途中。 里の子供たちを人形劇で楽しませて、のんびりと魔法の森を歩いていたところだった。 「ゆっくりしていってね!」 飛び跳ねるふくよかな生首。 アリスはあっけにとられていた。 幻想郷に様々な妖怪がいることは知っていたが、これほど珍妙な存在は初めて見た。 その生き物はそんなアリスの様子に構わず、陽気な声をあげながらアリスの周囲をぴょんぴょん跳ね回っている。 未知の生き物の行動にアリスは目が離せないが、敵対的な素振りを見せないので自分からは何も仕掛けない。 アリスはそっけない物腰ながら、実は親切で優しい魔法使い。 今も人里の子供たちのために、人形劇を演じて家に帰宅する途中だった。目障りだからといって無碍に排除はできない。よく見れば、ぷるぷると可愛い動きをしていることだし。 とりあえず、言葉を話すなら意思の疎通ができるかもしれない。 アリスはその生き物の目線に合わせて、精一杯屈みこむ。 「あなたは、なに?」 「ゆ? ゆっくりまりさだよ!」 元気な返事は大変よろしい。 だが、それはかえってアリスの困惑を深めていた。 なぜなら、この生き物が口にした名前は知人の名前。 霧雨魔理沙。 アリスと同じく魔法の森に住む人間の魔法使い。昔からの腐れ縁だった。トレードマークは魔女でございとでもいいたげな黒い帽子で、なるほど、この生き物も同じような帽子を被っている。さらさらの金髪もまったく同じ。 ただ、それ以外が違いすぎる。 もちろん見た目もそうだが、内面もまったく違うようだ。ゆっくりまりさは純真な人懐っこい眼差しでアリスを見つめている。 それに対し霧雨魔理沙は傍若無人で奔放だが気のいい性格で、アリスにとっては騒がしい隣人といったところ。ただ、悪癖がいくつかあるのが悩みの種。一つは窃盗癖、もう一つは…… 「ええと、まりさ。変なきのこでも食べたの?」 得体の知れない魔法の森のきのこを収集し、とりあえず食べてみることだった。 「ちがうよ、まりさは食べられるきのこ知っているよ!」 「そうよね、もしそうだったらどうしようと思っていたところだけど……あなたのこと、教えてもらってもいいかしら? 妖怪なの?」 相手の得体の知れなさに、アリスの相貌に警戒の色が宿る。 この生き物の愛玩用のぬいぐるみに似た、抜けた表情にすっかり気が緩んでいた。ぷううと、不満げに膨らむ風船のような顔を見ていると、張り詰めかけた警戒も霧散霧消してしまうのだが。 「ゆっくりまりさは、ゆっくりまりさだよ! 今度はおねえさんのこと教えてね、おねえさんはゆっくりできる人?」 答えにならない答えを返された上に逆質問。 とはいえ、それはゆっくりまりさには大切なことなのだろう。アリスをうかがうゆっくりまりさの目は真剣そのもの。 「変なことが起こらない限り、ゆっくりできるわよ」 例えば変な生き物が目の前にあらわれたりしなければ。そんな台詞を飲み込むアリス。 すると、ゆっくりまりさに花が咲き誇るような笑顔。 ぴょんぴょんとうれしげに体を揺らして、その微笑ましさに思わずアリスも笑顔。 「よかった! あのね、おねえさん、ゆっくり教えてね! まりさみたいなゆっくり、他に見なかった?」 「あなたが初遭遇よ。というか、他にもいるの?」 「うん、ゆっくりれいむとか!」 ゆっくり、れいむ。 霊夢? アリスの脳裏に浮かぶのは、あまりにさばけた性格の巫女の姿。魔理沙の親友。 もしかして、れいむといのは、あのれいむだろうか。 「れいむって、どんな子なの?」 「ええとね、頭に真っ赤なりぼんをつけて、かみが黒い子なの!」 間違いない。 あらあらご愁傷様とアリスの唇にもれる微笑。 このまりさも魔理沙本人がみれば、恐らく「私はこんな顔してないぜ!」と膨れるだろう。霊夢だって、いつもの悠々とした表情を崩して頭を抱えるかもしれない。見てみたいものねと、悪戯っぽい笑みだった。 そこで、ようやく期待をこめたまりさの瞳に気がつく。 「ごめんなさいね、やっぱり私は見てないわ」 「ゆっくりいいい、ざんねんだよー」 みるみるうちに、期待に膨らんでいたまりさの体がしゅるると萎み、ぺたりと平べったくなる。 そのユーモラスな動きに若干の申し訳なさを感じながらも、ついついアリスの頬は緩んでしまう。 まりさは気をとりなおしたのか、再びその体を引きこして、ぺっこり頭を下がるようなしぐさ。 「呼び止めてごめんなさい、おねえさん。ゆっくりしていってね」 「待って」 そのあまりの殊勝さに、アリスは思わず助け舟を出してしまっていた。 身を翻そうとしていたゆっくりまりさが、呼びかけられた驚いたように振り向く。 「力になれるかもしれないわ。どうしてはぐれたか、教えてもらえるかしら?」 「あのね……ゆっくりしすぎて、はぐれちゃったの。まりさが川でぷかぷか遊んでいたら、いつのまにか見えなくなっていたのおお……」 アリスの問いかけに律儀に答えるまりさ。ただ、その顔は今にも泣き出しそう。不安なのか寂しいのか。涙を堪える眉の歪みに、アリスの保護欲がかきたてられる。 どうしたものか、アリスは手近な岩に腰掛け、ゆっくりまりさに近い目線で話しかける。 「集まる場所とか、決めてないの?」 首を振るゆっくりまりさ。 その能天気な言動から、その答えをなんとく予想をしていたアリス。 用意していた次の質問に移る。 「どういうふうに探していたの?」 「あちこちいって、ゆっくりできる人がいたら聞いて回っていたの!」 まあ、確かにそれ以外に手はあるまいとは思うが、こんな鬱蒼とした森の奥では、いかにも迂遠に感じるアリス。 それに、第一、危険だ。 こんな無警戒で小さな生き物が、獣や知性の低い変化したばかりの妖怪が跋扈する森の奥底で、よくもまあ無事にいたものだ。 「あまり誰彼構わず声をかけてはだめよ。この森にはあなたぐらいの生き物なら、ぺろりと食べちゃうのがいるんだから」 「そうだね! ついさっきも『ゆっくりできるのかー』っていう妖怪さんに食べられちゃったよ!」 「ルーミアはどこでもうろうろしているのね。って、食べられたっ!?」 思わず腰を浮かしかけるアリス。 どういうことだと視線で問うと、ゆっくりまりさの瞳に浮かぶのも困惑の色彩。 アリスは一つ深呼吸をして、なるべくゆっくりまりさにあわせた言葉で問い直す。 「食べられたら、死ぬでしょう?」 「ゆ? なにいっているの? しんじゃっても、目がさめれば『おうち』に戻っているよね!」 同意を求められても困る。 蓬莱人でもあるまいし、死んだらおしまい。 この生き物は、そんな通常の生物の枠にあてはまらない生き物なのだろうか。 困惑に一時捕らわれたアリスだが、本来聡明なアリスの頭脳。こんな生き死にを繰り返す種族について、一例を思い出していた。 妖精。 この子たちはその亜種なのだろうかと、自分を納得させるしかないアリスだった。 とはいえ、死んでもすぐ復活するお気楽な身の上とはいえ、それゆえか、ゆっくりまりさの言動は幼い。 知らず、かきたてられるアリスの庇護欲。 夕暮れが近い。もう少し日が高く、日差しが届く野原ならゆっくりの気が向くまま、探しているのもいいだろう。だが、森の日暮れは一足飛び。 まっくらな中を、ともだちを求めて寂しげに探し回るゆっくりまりさを想像すると、どうしても心がきゅっと締め付けられてしまうのだ。 今日はゆっくりまりさに付き合ってあげよう。どうぜ、帰っても今日は人形の繕いだけ。 「ええと、まりさ。おねえさんでよければ、手を貸してあげるわね」 「ゆ、いいの! 寂しかったから、まりさうれしいよ!」 内心、拒絶されるかもと考えていただけにゆっくりまりさの反応は喜ばしいものだった。 実際の魔理沙もこれぐらい素直ならまだ可愛げがあるのだが、人の好意につけこむようなところがあって、アリスにはそこが少しだけ疎ましい。 そんな愚にもつかないことを考えていると、ゆっくりまりさがくるりと森の奥へと体を向けていた。 「じゃあ、ゆっくりさがそうね!」 「わざわざ、歩き回らなくてもいいわ」 アリスはその言葉とともに後ろから手を回し、ゆっくりまりさの小さな体を抱き上げる。 「ゆ!? おねーさん、どうしたの! まりさはひとりで歩けるよ!」 戸惑ったようなゆっくりまりさの言葉を聞き流して、魔法を唱える。 ふわりと、重力を無視して浮きあがるからだ。 地面がどんどん遠ざかっていく。 気がつけば、森の節くれだった木々を抜けて上空へ。 「すごい! まるで、そらをとんでるみたい!!!」 すさまじい順応の早さではしゃぐゆっくりまりさ。 アリスはそんなまりさが腕からこぼれないよう、胸の前でしっかりと抱きかかえていた。 「さて、あなたはどこあたりで仲間とはぐれたの?」 言いながら小川の流れる方向へまりさの顔を向けさせる。 きょろきょろと、その瞳を動かすまりさ。やがて叫んだ。 「向こうのだよ! あそこでゆっくりれいむと、ゆっくりありすとはぐれたの!」 「へー。って、え? 私もいるの!?」 つい先ほどまでは、ゆっくりれいむがいて、巫女もかわいそうと笑っていたアリス。 それがそのまま跳ね返ってきて、ありすは渋い顔だった。 そうして、改めて思う。 なんで、自分たちに似た格好をしているのだろう。 その謎の答えは、どうしても思い浮かばなかった。 うっかり、そのまま考えこんでしまうアリス。そのせいで、近づいてきたその影にアリスはまったく気がつかなかった。 「なに不景気な顔しているんだ、アリス?」 声の方向に慌てて向き直る。 そこには日が落ちかけた薄暗がりを背景に、箒にまたがって空に浮く魔女が一人。 霧雨魔理沙だった。 「何でもないわよ。それより、何? 私は今忙しいんだけど」 応じるアリスの声は不機嫌そのもの。 本当はいらだちよりも、呆けているところを見られた気恥ずかしさの方が強いのだが、微妙なライバル意識というものがつっけんどんな態度をとらせてしまう。 が、取り澄ましたアリスの態度は、騒ぎ出した手元のまりさによって無理やり中断される。 「みんなだ! みんな、ゆっくりしているのおおおお!」 歓喜の叫び。 夕闇に目を凝らしてみれば、魔理沙の箒の前後に二つの膨らみ。黒髪りぼんが目をひくゆっくりと、金髪へあばんどが目についてしまうゆっくりの姿。 あれが、私かと、一瞬遠い目をしてしまうアリス。 その二匹を拾ってきた魔理沙も、ゆっくりを前にして同じ心境だったのだろう。二人、しばらく沈黙する。 静まり返った二人の間を、夕暮れの烏の声と、お互いに気づいたゆっくりたちの呼び声が響いていた。 「まりさあああああ、さがしたんだよおおおおお!!!」 よほどうれしいのだろう。叫ぶだけでは満足できないというように、箒の上でぴょんぴょんと飛び跳ねる、ゆっくりれいむとありす。 あんな細い上でよく飛び跳ねられるものだと、そのバランス感覚に感心するアリス。 「ゆうっ!?」 と、思っていたられいむが落ちた。 「ゆっくうううううううううう……」 声が遠ざかっていく。 ついで、ぺきぺきと木の枝のしなり折れる音。 「あちゃー」 あまりに緊迫感のない魔理沙の声。 お前、何してんだよと、茫然自失から回復したアリスの胸に宿る怒り。 「あ、あんたね……」 このバカと怒鳴りつけたい思いを抑えてアリスは落下地点へ急ぐのだった。 杞憂。 アリスは、地面でぽよんぽよんとはねているゆっくりれいむを見て、その言葉を強くかみしめていた。 「ゆっくりえきさいてぃんぐ!」 「いいな、まりさもしたいよ!」 まん丸に空気を入れて膨らんだゆっくりれいむが弾んでいた。 あれだけの高度から落ちたというのに、外傷がまったくないのは一目瞭然。 「な、大丈夫だろ? こいつら、ゴムマリみたいに頑丈なんだよ」 のんびりとアリスに続いて降りてきた魔理沙のニヤニヤ笑いに、アリスはむっと顔を背ける。 そうして、こっそり手元のまりさのほっぺをぷにぷにと突くが、なるほど指先に十分な弾力が返ってくる。これでは、獣の牙ぐらいでは突き通すこともできないだろうし、叩きつけたところでその勢いのまま、投擲者に跳ね返ってくるだけだろう。 それを示すように、まりさの箒から趙著無く飛び降りるゆっくりありす。 そのまま、バウンドを繰り返すゆっくりれいむと、羨ましそうに眺めるまりさの間に入る。 「ようやく、みんな揃ったね!」 「うん!」 「おねえさんたちにお礼いわないといけないね!」 「うん!」 まとめ役なのか、お姉さんなのか、ゆっくりありすの殊勝な言葉に頷く素直なゆっくりたち。 三匹、先を争うようにアリスと魔理沙の前に転がり込んで、きれいに整列。 「おねえさん、ありがとう!」 「たいせつなともだちにまたあえたのは、おねえさんたちのおかげだよ!」 「たすけてくれたおねえさんも、もうともだちだよ!」 「だから、ゆっくりしていってね!!!」 最後の言葉は三匹同時だった。 その愛らしさに、正直アリスの目じりは下がりっぱなし。 魔理沙に気取られないよう気合をこめて、結果、出遅れた。 「ああ、ゆっくりするぜ。お前らもゆっくり帰りな」 「うん、ありがとう、箒のおねえさん!」 言いながら、何度も振り向いて森の奥へと消えていく、仲睦まじいゆっくりたち。 そっと言いそびれた同様の台詞を飲み込んで、アリスは膨れたように魔理沙をにらむ。 「なんだ、ゆっくりみたいな膨れっ面して」 だが、いけしゃあしゃあとした魔理沙の言葉に思わず微笑んでしまう。 笑ってしまったら、アリスの負けだ。 常にはない和んだ空気が二人の間に眺める。 「だめね、あのゆっくりに関わったら、なんだか気持ちまでゆっくりしちゃった」 「私もだぜ」 二人、頭をかきながら笑顔を向け合う。 いつもの言葉を弄する意味ありげなやりとりとは違う、素顔のままの二人。 二人を包んでいたのは、ゆっくりたちの残した爽やかな幸福感だった。 これは、ゆっくりたちが人間と幸福な共存を始める、そのほんの少し前のエピソード。 by小山田 プニプニ感が再現されていて面白かったです。 -- 通りすがり (2008-08-03 22 43 02) 続きが早く見たい・・・ -- 名無しさん (2008-08-04 01 21 24) だれかと思えば加工所の人かwあなたが書くSSはどっちも最高です -- 名無しさん (2008-08-09 17 31 17) ああ、こんだけ頑丈ならしっかり生きていけるよね。うまいわー。 -- 名無しさん (2008-09-10 13 51 50) いいね -- 名無しさん (2010-11-28 11 23 54) 名前 コメント
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森の中で元気よく跳ね回る二匹のゆっくり。 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙だ。 今日は朝から二人でお出かけ、お母さんたちと朝ごはんを食べた後にお隣の魔理沙と一緒に別行動。 他の家族はお隣さんとお散歩、今日は天気がいいので川の方へ行くらしい。 「まりさ、ゆっくりはしってね!!」 ピョンピョンと勢いよく進んでいく魔理沙を懸命に追いかけていたが、やっぱり疲れる。 抗議するでもなく、何時もの口調で話しかける。 「ゆっ! ごめんね、れいむといっしょにゆっくりあるくよ」 てへへ、と申し訳なさそうに笑いながら霊夢の側に駆け寄る魔理沙。 今日は久しぶりのお出かけ。 久しぶりに二人だけで、舞い上がるのも頷ける。 「「ゆっくりさせてね!!!」」 森の中心の辺り、鬱蒼と木が生い茂り緑色の空が何処までも続く場所。 薄暗いここは、普通のゆっくりなら近づかない。 そんな場所にある一つの空洞。 斜面と木の根と岩が生み出したその空洞内は、木の根のおかげで光が入り、岩のおかげで夏は涼しく、斜面に生えたコケのおかげで冬は暖い。 そんな空洞に向かって言葉を発する二匹。 「ゆっくりちてってね!」 直ぐに返事が返ってきた。 どうやら、ここにゆっくりが住んでいるらしい。 「ぱちゅりー! きょうはゆっくりあそびにきたよ♪」 「れいむもきたよ。ゆっくりしようね!!」 「うん。ゆっくりちていってね!!」 賑やかに挨拶をして、奥へと進んでいく。 そこにはもう一匹のゆっくりの姿。 「おそいよふたりとも! とかいはのありすは、じかんにるーずなゆっくりはきらいだよ」 既に来ていたアリスは、笑顔で二匹に向かってしゃべる。 その目の前には、パチュリーが集めている本が開かれていた。 パチュリーは本を集めて自分の家に蓄えている。 中心部のこの辺りには、何故か時々本が落ちている。 落ちているのは聖書や哲学書、稀に漫画なども落ちてはいるが、殆どが人が読むにも苦労する代物だ。 だが、ぱちゅりーはそんな事は関係ない。 勿論ある程度文字はよめる。 ただ、本を読む、事がしたいのだ。 だから内容は二の次三の次だ。 「ごめんね!! れいむたちでみんなそろったね」 「きょうはみんなでゆっくりあそぼうね!!!」 魔理沙が高らかに宣言する。 体が弱く本を読みたいパチュリーは、あまり遠出できないため、時々皆でここに集まる。 そして泊りがけでゆっくりするのだ。 「きょうはなにをしてゆっくりしようか?」 「ぱちぇりーもゆっくりできるようにしようね」 「むきゅ~、みんなとゆっくりするよ!」 「ありす、おもしろいあそびしってるよ!!」 その一声で、興味津々になった三匹に説明しながらある物を見せる。 どうやら風船らしいそれはアリスが頭で押すと、ふわっと浮き上がりゆっくりと落ちていく。 「すごーい!! ふわふわのもふもふだぁ!!」 「ありすはすごいね!! まりさもやりたい!!!」 「むっきゅ~!! すごい! すごい!」 「いいよ! せっかくだから、みんなでゆっくりするのにかしてあげるよ!!!」 霊夢が高くあげる、負けじと魔理沙がもっと高くあげる、パチュリーも頑張って上げる。 空洞内では高さが足りなくなって、外に出る。 制限が無くなった風船はもっともっと高く上がる。 「れいむのほうがたかくあげられるよ!!!」 「まりさだってたかくあげられるよ!!!」 「ふーせんくらいでおとなげないよ。 とかいはのありすはこんなのみあきたもん」 しれっと答えるアリス。 しかし、しっかりと視線で高く上がる風船を追い続ける。 「むっきゅー! ふたりともしゅっごーい!!」 対するパチュリーも見る事に専念している、高く上がる風船を見て喜んでいるようだ。 「そうだ!! ふたりであげたらもっとたかくあがるよ!!!」 霊夢が魔理沙に提案する。 いっぱい飛び跳ねた所為か、少し息があがっている。 「れいむあったまいい!! そうしようそうしよう!!」 風船を軽く上げて、二匹はタイミングを合わせる。 「「せーーの!! ……ゆっくり~~!!!」」 二匹の期待通り、風船は高く高く上がる。 フワフワ上がって、緑の空に届きそうなくらいまで上がったその時。 パァン。 と乾いた音と共に破裂した風船。 そうやら枝にでも刺さったようだ。 突然の音にびっくりする一同。 しばらく固まっていたが、均衡を破ったのはアリスの泣き声だった。 「うわーーん。ありずのふうせんがーー!!!」 ペナペナになった風船に駆け寄って号泣するアリス。 「ふーせんでみんなどゆっぐりしたがったのに。ふーせんがあればみんなどゆっぐりできるとおもっだのに」 初めて見た風船で、皆とゆっくり遊びたい。 そう思ってアリスは意気揚々と持ってきていたのだ。 心配そうに駆け寄る三匹。 それぞれが、思い思いに励ます。 「ありすごめんね。でもふーぜんがなくてもみんなでゆっくりできるよ」 「ごめんねありす。でもまりさたちはふぃーせんでゆっくりできたよ」 「むきゅ~、たのしかったよ。ありすありがとうね!」 「ぐすっ、……ほんとぉ?」 「「「うん、ゆっくりできたよ!! ありがとうありす!!!」」」 「……うん、ありすもうなかない! みんなよろこんでくれてありすもうれしいよ♪」 その後はゆっくりとパチュリーのお家へ戻って、皆でゆっくりとお話しする。 性格は女性なのだろうか、三匹ならず四匹集まれば随分と姦しい。 一匹が自分の話をして他の三匹が聞く。 いつの間にか、そんなスタイルで話が始まっていた。 霊夢がお母さんに叱られた事をはなせば、皆が励まし。 魔理沙が何処そこに冒険に行った事を話せば、ハラハラしながら聞き入り。 パチュリーが何とか読めた本の内容を話せば、時に笑い時に泣いて終いには感動した。 アリスが都会の話をすれば、スゴーイと言う歓声が沸き起こった。 あっという間に夕日が沈み、月明かりが辺りを照らし始めた。 「ゆゆ! もうゆうがただよ。ごはんをたべようね!!!」 「ゆっくりたべようね!!」 「むきゅ~! ごはんじゅんびしたよ! みんなでたべようね!!」 パチュリーが昨日一日かけて集めたご馳走を見せる。 美味しそうな木の実や果物、そしていい香りの舞茸。 どれもこれもゆっくり達にとって、ご馳走と呼ぶに相応しいものが並んでいた。 「ゆゆ!! すごい!! ありがとうぱちゅりー!!!」 「みんなでゆっくりたべようね!!」 「すごい、みつぼしほてるのでぃなーみたい!!!」 「「「「ゆっくりいただきます!!!!」」」」 そう言って仲良く食べ始める。 家族で食べる時も楽しいが、やっぱり友達同士で食べるのはもっと美味しい。 「ぱちゅりー。これおいしいよ、じゅんびしてくれたおれいにあげるよ!」 「こっちもおいしいよ、ぱちゅりーもたべてね」 「これもおいしい、でもありすはきらいだからぱちゅりーにあげる」 「むっきゅ!! おいしい!! おいしい!!」 三匹は、より美味しいもの、栄養の有るものをさり気無くパチュリーに食べさせる。 美味しそうに食べるパチュリーを見ながら、ニコニコと食事の時間を満喫した。 「「「「ゆっくりごちそうさま!!!」」」」 夜。 ふかふかの苔の上で、お互い向かい合うように横になる。 三匹は、自分達のお家にはない苔に興味津々のようだ。 「ふかふかだね!!」 「まりさのおうちにもほしいね! こんどおかあさんにはなしてみるよ!!!」 「かぁぺっとみたいね」 「むきゅ~、きょうはつかれたけどたのちかった!! みんなありがとうね!!」 三匹を見ながら、興奮気味に話すパチュリー。 今日は、普段は自分以外誰も居ないこの家が賑わったもが随分と嬉しい事。 なにより、こんな所まで遊びに来てくれた皆が嬉しかった事。 その気持ちを全てひっくるめてありがとうの言葉を出した。 一瞬ぽかーんとした表情を浮かべたいた三匹も、直ぐに口を開いて。 「ぱちゅりーはともだちだもの!! れいむもたのしかったよ!!!」 「ぱちゅりーがゆっくりできてよかったよ!! またゆっくりしようね!!」 「ぱちゅりーが、こっちまでくるときゅうにたおれると、こっちがわるいみたいだから、きてあげただけだよ。べつに、ぱちゅりーのからだをしんぱいしているわけじゃ、ないんだから!!」 三者三様の答えだが、皆が自分を大切にしてくれていることが伝わったパチュリーは涙をこぼした。 ちょうど月が隠れて漆黒が訪れたおかげで、その顔は三匹に見られなかった。 「また、ぱちゅりーのおうちでゆっくりしていってね」 「「「うん、ゆっくりするよ!!!」」」 そう言った四匹は、月が隠れたの合図に目を閉じた。 夢の中では未だ四匹で楽しくゆっくりしていることだろう。 Fin ゆっくりした時間をありがとう。 -- 名無し (2009-03-27 02 01 40) これは癒されるゆっくり達♪ こんな風にゆっくりしたいもんですねぇ -- 名無しさん (2009-03-31 01 55 37) こういうゆっくり同士で和気あいあいという話は大好きです -- 名無しさん (2009-09-11 19 37 21) なんていいゆっくりなんだろうか -- 名無しさん (2010-06-07 18 27 44) ゆっくりはかあいいな -- 名無しさん (2010-11-27 13 09 39) ゆっくりしていってね!! -- カマキリちゃん (2011-07-28 12 28 16) 風船を持って森に行く俺、プライスレス。 -- 名無しさん (2012-08-10 22 12 07) ツンデレってるとこもずでぎだばあああ -- 名無しさん (2012-08-11 10 17 40) 超イイネ!! -- 名無しさん (2012-12-02 11 51 51) あらかわいい -- 名無しさん (2013-01-29 01 45 40) 名前 コメント
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1944年3月 大ヒノモト帝国大会議室 「…諸君に集まってもらったのは、他によらない」 重役のゆっくりさなえが腰をすわえ、会議に参加しているゆっくりさなえに告げる。 さなえは、いきなり激昂した様子で叫び始めたっ! 「私たちは、脇役であるかっ!」 「「否! 否! 否!」」 「そうだ! いまや、人気は我らの元にある! これが何を意味するか、わかっているな!」 「「人気! 人気! 人気!」」 「その通りだ! …時は満ちた! 今こそ、主役交代の時! 下克上の時である!!!」 「「今こそ主役を! 今こそ主役を!!」」 「ゆっくりのさなえを存分に可愛がってくださいね!」 「あなたなんて誰もみないです! このさなえの方こそ、満足するまで可愛がってくださいね!」 「あなたみたいなカマトトぶった奴なんていまどき時代遅れです! 隠居者は隠居者らしく隅っこで震えて日向に出てこないでください! 」 「なんですか!」 「なんですか!」 プリプリと怒ったゆっくりさなえの二人は喧嘩を始めてしまった。 お互いに顔の頬をぶつけ合うだけのものだが、当事者の二人は歯を食いしばって目の色を変えて死闘を繰り広げている…、の、だろう。 お互いに体をぶつけ合ってじゃれあっている様にしか見えない。 かわいい。 「「今こそ主役を! 今こそ主役を!」」 「…ゆ? ゆゆっ! ゆっくりのさなえが攻め込んできたよ! ゆっくりできないね!」 某日 れいむ村 「さあ、ゆっくりのれいむ! お前たちはのさばりすぎました! 今こそ主役の座を受け渡すのです!」 「そんなこと言われても、れいむはただ気に入られただけだし…」 「問答無用! こうなったら、実力行使です!」 ゆっくりのさなえの一人がれいむの集団に向かい捨て身の体当たりをかましてくる! れいむ軍団は突然の事に驚きひるみ、後ずさりをしてしまう! さなえ師団が猪突猛進に、気迫を体全面に表し攻め込んできた! 「え~い! 降参しないと、酷い目にあわせますよ~!」 「ゆくく…、執念もここまでくるとおぞましいね!」 「正義とは己を突き通すことなのです!」 「意味がわからないよ!」 激しい攻防での防衛もむなしく、れいむ村の住民は押されていた。 「ういしょ、おらぁ~! まだ諦めないのですか、すでにお前たちはさなえたちの手のひらの上に乗せられているのですよ~!」 「…」 終わらない攻防に、次第にれいむたちの士気が萎えていく。 「…もう、やめない?」 「何を、あなたたちが降参すればいつだってやめますよ! 弱者は強者のいいなりになる運命なのです!」 「…」 「さあ、さあ! ひれ伏せ~!」 「…」 ポコン 「あ゛あ゛あ゛あ゛ん、い゛た゛い゛、い゛た゛い゛!゛!゛」 「…」 結局占領は無理でした☆ 打ッち切り へたれだなさなえwwww -- 名無しさん (2009-06-04 15 45 27) 大量のさなえさんに和んだw -- 名無しさん (2009-06-04 17 40 55) 重大な事に気が付いた… タイトルがれいむと…まりさ? -- 名無しさん (2009-06-30 16 47 42) かわいい。 -- 名無しさん (2009-12-20 10 49 57) まりさ出て来てないよ。タイトル詐欺とオチに笑った。 -- 名無しさん (2010-04-21 14 00 13) 名前 コメント
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新・アリス×ゆっくり魔理沙2の続き 人形が無目的に動き回る。それは少女の退屈、あるいは焦燥を表現するものだ。今回はどうも後者であるようだ。少女、アリスは両手をやや大げさに使ってポン、と本を閉じた。 「……遅い」 彼女が飼っている謎の生命体が帰って来ない。人形の頭部の材料が抽出できるために、珍しく彼女が関心を寄せている生物である。最近は髪に微弱ではあるが魔力が宿っていることもわかったので、そう易々と手放したいものではない。 「道に迷ったのかしら。……頭弱そうだし」 アリスは椅子からゆっくりと起き上がりスカートの皺を整える。棚から数体の人形を手に取り、彼女は久しぶりに外出した。最近久し振りでない気がするが、気のせいだ。 「魔力も微弱だから探知できないのよね。まあそんなに遠くに行ってないでしょうから、呼べば出てくるでしょ」 ――魔理沙は二度と地面には降りられなかった 白と黒の中間の魔法使いとなり永遠に幻想郷を彷徨うのだ そして、誰かに会いたいと思っても食われそうになるので―― その内魔理沙は考えるのをやめた。 「んなわけねえだろ!」 突っ込みが虚空に響いたのち、魔理沙は虚しく地面に降りた。流石に人間の身では長い間の対空は疲れる。 「はあ……哀しいぜ」 あれから様々な妖怪や人間たちの元に向かった。しかしそこで魔理沙を待ちうけていたものは、例の菓子とそれを手に不気味に嗤う妖々、人々であった。某スキマ妖怪など、所在不明で見つけられない者もいたが。 「私は食ってもうまくないぜ……」 一体なぜこんなことに。アリスが仕組んだのか? いや、アリスにはそんな行動力も、その程度の能力もない。そこまで恨まれてもいない。……はず。だとしたら何か他の……異変? だとすればずいぶんピンポイントに迷惑な異変である。 「ああ、わかんないぜ。こうなったらアリスに弾幕ごっこを仕掛けて……」 「まりさー、どこにいるのー」 「ひ」 魔理沙は叫びかけた口を即座に塞いだ。アリスだ。 (な、なんでここにいるのが……?) (まったくもう……こんなに遠くまで来ちゃった。どこ放っつき歩いてるのかしら) 「まーりーさー、隠れても無駄よー」 (ひぃっ! こっちに近づいてきやがった! ……く、くそ、そっちがその気ならやってやるぜ!) 魔理沙は近くの木陰に隠れ、ミニ八卦炉を構える。 「ま、り、さー」 (……!) 気配を悟られてはいけない。アリスはこちらの存在には気付いているが、位置を把握できてないのだろう。 (無防備に声を上げているのは作戦か……?) この目でアリスを捕えるまで無駄撃ちはできない。魔理沙はアリスの気配を探ることのみに全力を傾けた。 ……そのため、超近接したもう一つの存在には気付かなかった。 「ゅー、ゅー……」 ゆっくりまりさが木に寄りかかり、暖かな日を浴びて眠っている。飼われた時間が本能を鈍らせたのか、同じ木の裏側にいる魔法使いの存在もお構いなしだ。 今日は特に天気が良かったので、ついつい木の下でゆっくりしていたらうとうとしてしまったのだ。 木陰の魔法使い、その反対側にいるゆっくり、そして彼女らの近くにいる少女。その絶妙なフォーメーションは、少女が崩すことになる。 「まりさ、見つけた! こんなところにいたのね」 アリスはまりさの元に駆け出した。 (馬鹿な! 気配は完璧に消していたはず……) 魔理沙が木陰からちらと顔を出すと、彼女の目にはこちらに猛スピードで向かってくる少女が、鬼、いや大妖怪の形相で 『喰らってやる!!!』 「食われてたまるかーーーっ!!!!!」 「え……」 魔理沙の突然の出現を驚くアリスの目に輝くミニ八卦炉の射出口が見えた。倒れる彼女の耳にスペルが響いた。 「ふっふっふ」 アリスが動かないのを確認し、魔理沙の口元に笑みがこぼれる。 「はっはっは! どんな手を使ってくると思ったら! 甘いぜ、アリス!」 「ゆぎぎっあqwせdrftgyふじこl」 「うぉっ!」 木の元からいきなり何かが倒れているアリスの方に飛び出した。 「おねえさん! ゆっくり目をさましてね!!!」 「こ、こいつ……」 魔理沙が見なれた帽子を被った物体がこちらに振り向く。 「おねえさんになんてことするの! ゆっくりしね!!!」 「な、なにい? 元はと言えばお前がうまいからいけないんだろ!」 魔理沙は自分でも少々理不尽な意見だと思った。 にょん。 突如、裂けた空間から出てきた手がゆっくりまりさを掴んだ。 「ゆうっ!?」 魔理沙が見つけられなかった妖怪。 「ゆ、紫……」 「やっと見つけた~これが例のお菓子の元になった妖怪ね。可愛いわ~」 スキマから上半身だけを晒した紫がまりさを撫でた。顎、頬、額などいろいろ。 「お、おねえさん誰??」 「……あら、言葉遣いも正確ね~」 そいつは女なら誰でもおねえさんと呼ぶんじゃないのか、と思ったが面倒を増やしたくないので魔理沙は黙っていた。 なぜかミニ八卦炉片手に身構えてる魔理沙をよそに、紫は周囲を一瞥した。見なれた人形遣いが一体煙を吹いて倒れている。彼女が動かないのを確認して、紫は魔理沙の方を向きなおした。 「おねえさん、このおねえさんが、アリスおねえさんにゆっくりしねしたの! おお、怖い怖い」 「……痴情のもつれ?」 「何の話だ!」 「冗談よ。まだそこまで進展してないみたいだし。で、何があったの?」 「こいつ、私を喰おうとしてたんだよ」 紫はまあ、と小さく呟き、大げさに手を口元に当てて驚きを示した。 「……奥手だと思ってたのにやるわね。それもこんな場所で……心の準備がまだだったの、魔理沙?」 「食われる心構えなんてできないぜ」 「おねえさん、話がかみ合ってない気がするよ!」 紫は窘めるかのようにまりさを軽く撫でた。 「肉を喰らうってこと? この子が、ねえ」 「ほんとだぜ! だって……」 魔理沙がアリスに目をやると、脇に例の菓子が転がっていた。殆どは原型をとどめてなかったが、奇跡的に無事なものが一袋確認できたのでそれとわかった。魔理沙がそれを拾い上げる。 「ほら、これを見ろ! 私を模った菓子だぜ! 中身は紫が抱いてるそいつの体液だ!」 「……」 「あほ!」 あっけにとられた紫の代わりにまりさが答えた。 「あ、あほだあ? その顔で抜かすか!」 「……魔理沙、貴女は勘違いしてると思う」 紫はスキマの中を探り、あるものを取り出した。 「貴女が持ってるのはこれでしょ?」 "銘菓 ゆっくり大福" 「げ、紫までアリスの毒牙に……」 「違うわよ! これは最近人間の里で流行ってるお菓子! 原料も人間の里のものよ!」 「え、あ?」 魔理沙は呆気にとられた顔をする。 「『乗るしかないでしょうこのゆっくりムーブメントに』っていうキャッチフレーズで人里では大流行らしいわよ。んで、私たちのところにもその波が押し寄せてきたってこと」 「そんな、嘘だ」 紫は下を向き大きく溜息をついて、あからさまな呆れ具合を表現した。 「貴女のことだから、行く先々で何度も見かけたんでしょうけど、この子一体からこのお菓子がそんなにたくさん作れるはずないじゃないの」 「やっぱあほだよこいつ!」 絶妙なタイミングでまりさは相槌をついた。 「そ、それじゃあ 「魔理沙ぁあ~」 魔理沙が下を見ると、黒焦げの人形遣いがそれこそ大妖怪の形相で魔理沙の足首を掴んでいた。 博麗神社が一番近かったので、治療のためにアリスを運ぶことにした。手伝ってくれてもいいのに、紫はアリスを背負って運ぶ魔理沙を後ろからニヤニヤ眺めるだけだった。 「あほ! あほ! あほ!」 紫の胸元で饅頭が騒いでいる。言葉の響きが気に入ったのか、ずっと連呼している。殴ってやろうかと思ったが、アリスの呻き声が聞こえたのでやめた。 博麗の巫女は魔理沙たちを見た瞬間心底だるそうな顔をしていた。近くで大きな音がしたので面倒なことが起こるとの予想はついていたっぽいが。治療だけで済んだのは彼女にとっては不幸中の幸いだ。 「面倒増やさないでよ……はい、終わり」 「せめて痛みを知らずに安らかに死んでいってね!」 紫が抱えている二体の饅頭のうち、霊夢の顔をした方が相槌を打った。 「アリスは滅びん! 何度でも蘇るさ!」 もう一体の饅頭がさらに相槌を打った。……相槌なんだろうか、これ。 「どっちの子も可愛いわあ」 「うぜえ」 紫と魔理沙の意見は真っ二つに分かれた。 神社の縁側に二人の魔法使いが座っている。一人は外に向けて脚をだし、もう一人は床の上に胡坐をかいてそっぽを向いている。 「アリスが先にふざけたのが悪い。お前の演技は迫真すぎるんだよ」 「魔理沙の新しい二つ名考えてあげたわ。幻想郷の通り魔」 「手抜き女。根暗。ヤンデレ」 「単細胞。泥棒。あほ」 「殺伐としてるわね」 「ふふ、初々しいわね~」 「立った! フラグが立った!」 「ゆっくり攻略してね!!!」 そんな二人を余所に、部屋の中で霊夢と紫、以下二体はお茶を飲んでいる。もちろんお茶菓子は"銘菓 ゆっくり大福"。なぜなら彼女たちもまた、お菓子好きな女の子だからです。 おまけもあるよ なんだか色々混ざってるのは気のせいですね’笑 -- ine (2008-09-23 18 53 34) 気にしたら負けです。 -- Jiyu (2008-10-05 23 43 36) ヴェルタースオリジナルwww -- 名無しさん (2008-11-30 00 34 05) ヴェルオリ自重www -- 名無しさん (2008-12-06 23 31 36) ふひひ・・・ -- 名無しさん (2010-11-27 17 35 21) 特別な存在なのです。 -- 名無しさん (2012-12-12 17 32 49) 名前 コメント
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ペット用ゆっくり向けに”成長抑制剤”という薬品がある。 飼いゆっくりは栄養状態が良いため、野生種と比べて体が大きい。 それでは可愛くないと感じる飼い主が多く、好みのサイズまで成長したら この成長抑制剤を投与することでそれ以上は大きくならないのだ。 成体サイズになる前に投与すれば去勢をする必要もなくなり ゆっくりを傷つけたくない愛護派を中心に喜ばれた。 最近では飴玉状に加工して砂糖と果実のフレーバーをふんだんに使い ゆっくりに気づかれることなく食べさせるだけで成長を止める事ができるという商品も発売し 誰でも購入することが出来るようになっていた。 今回は、その成長抑制飴をペット目的以外での使用を試みることにする。 「ゆっくりしていってね!」 森の中、いかにもゆっくりが住んでそうな洞穴を見つけると、さっそく声をかけた。 「ゆっくりしていってね!」 「「「「「ゆっくちしていっちぇね!」」」」」 洞穴は枝や葉っぱで入り口を偽装してあったが、本能的に「ゆっくりしていってね!」に反応してしまうため まったくの無駄。 さっそく、入り口を塞いでいる枝を取り除くと中には成体れいむ1匹と 赤れいむが3匹、赤まりさが2匹いた。 つがいの成体まりさは餌でも探しに出ているのだろう。 「ゆっ、ここはれいむたちのおうちだよ!かってにはいってこないでね!」 れいむは、入り口に立ち塞がりプクーっと顔を膨らませてこちらを威嚇している。 その脇からピョコっと赤れいむと赤まりさがこちらを覗いていた。 「おにいさんはゆっくりできる人だよ、その証拠にあま~い飴玉を君たちにあげるよ!」 包み紙をとってあげて、コロコロとしたビー玉の様な成長抑制飴を差し出す。 「ゆゆっ!あめさんゆっくちたべちゃいよ!」 「まりしゃにもちょーだいね!」 「おにいさんはとってもゆっくちしてるよ!」 「あまあま~♪」 「おにーさん、ゆっくりしてるね!おちびちゃんたちがかわいいからおかしをくれるんだね! とくべつに、かわいいかわいいれいむのあかちゃんをみていってもいいよ!ゆっへん!」 赤ゆ1匹につき1個食べさせる。 飴だから「ぺーろぺーろ」と舐めるのかと思いきや、飲み込むようにがっついて野生種の下品さを思い知らされた。 「「「「「ちあわちぇ~♪」」」」」 これで、この可愛い赤ちゃんとやらは永遠に可愛い赤ちゃんのままです(笑) 親ゆっくりは一生餌をとってくる仕事を頑張ってね! ん?よく見ると、1匹の赤まりさだけ奥のほうへ引っ込んだまま飴を舐めに来ない。 お~い、赤まりさ!飴をやるからこっちこいよ!と呼んでみた。 「ゆっ、そのおちびちゃんはいいんだよ!かわいくないあかちゃんなんだから!」 飴をその赤まりさの方へ転がしてやると、自分に飴を与えようとしているのだと気づいて 明るいところまで出てきた。 「まりしゃにもあめしゃんくれりゅの?」 その赤まりさは帽子の先が欠けていて、まるで折れたトンガリコーンの様になっていた。 ゆっくりにとって飾りは命よりも大切なものだ。 きっと、これが原因で親からも姉妹からも苛められているのだろう。 「おまえはいいんだよ!あめなんてもったいないでしょ! おまえがせけんさまにみられるとめいわくだから、そこからでてこないでね!」 親れいむが赤まりさを突き飛ばす。 「ゆぅ・・・」 「ゆっくちできにゃいおねーしゃんにあまあまはもっちゃいないよ!」 「これはれーみゅがもらうね!」 そして、赤まりさの分の成長抑制飴は姉妹に横取りされてしまった。 これじゃ、あの赤まりさだけ普通に成長してしまうなぁ 無理やり食べさせるのも面倒だし、まあいいかと巣を後にする。 来月あたり様子を見に来よう。 しばらく、ゆっくり探索に森を徘徊していると、ひどい雑音のれいむの子育て歌が聞こえてきた。 「ゆっゆっゆっ~♪れいむのあかちゃんゆっくりしたいいこにそだってねー♪」 「ゆっくりしていってね!」 れいむの頭には1本の茎が生えており、その茎には4個の実がついていた。 れいむ種2匹、ありす種2匹と飾りまでハッキリ見分けられるほど成長しているので もうそろそろ生まれてくるころだろう。 「ゆぅ」「ゆゆぅ」「くぴー」「みゅー」 などと寝息を立てている。 「ゆっ?おにいさんはにんげんさん?」 「やあ、お兄さんはゆっくりできる人間だよ。 今日は子育てを頑張ってるれいむのごほうびにあま~い飴をあげにきたのさ。」 実ゆっくりは茎から親の栄養を吸って成長するため口から餌を食べることはできない。 それなら親ゆっくりに成長抑制飴を飲ませれば、この実ゆっくりはどうなるのだろうか? 前例がないだけに分量がわからず多めに10個ほど与えた。 「あまあま~♪こんなにおいしいんだから、きっとれいむのあかちゃんたちもすごくゆっくりできるよ!」 これで、成長抑制の成分が実ゆっくりに伝わるのかと実ゆっくりを観察してみると 「あみゃあみゃ~♪」「ゆっくち・・・ゆぅゆぅ♪」「ゆぅ~ん♪」「ゆっくち~♪」 目は開かないが笑顔で喜んでいるように見える。 これで永遠に実ゆっくりのままなのかね? 一生、実のままゆっくりしていってね! つがいのありすが帰ってくる前に退散した。 また、しばらくゆっくり探索をしていると、今度は大きめの洞窟を発見した。 ゆっくりどもが生息しているところを見ると猛獣などの野生動物がこの森に住んでいることはない。 代わりに、こういう雨風しのげそうな場所にはたいがいゆっくりがいるのだ。 洞窟内部は人間でも余裕があるくらい広々としている。 その中心に50センチサイズはある、大きなゆっくりまりさとれいむがいた。 「ゆっ、おにいさんどうしたの?ここはまりさたちのおうちだよ」 「れいむたちはもうすぐあかちゃんうまれるんだからじゃましちゃだめだよっ!」 まりさの下あご部分が大きく膨らんでいるので胎生妊娠していることがすぐにわかった。 このつがいは、れいむが父役として餌を集め、まりさが妊娠し子供を産むという珍しい組み合わせだ。 まりさの下には葉っぱが幾重にも敷き詰められていて座布団のようにして座して 巣の奥にはリンゴや柿、桃に葡萄といった果実が山のように蓄えられていた。 こいつらが集めたんだろうか? 「ふ~ん、あかちゃんうまれるんだ ところで一つ聞くけど、れいむたちは人間の畑からお野菜を取ったりするゆっくりかい?」 「ゆゆっ、れいむたちはそんなことはしないよ!それはわるいことだよ! ごはんは、じぶんたちであつめるよ!」 野良には珍しく、善良なゆっくりのようだ。 これは、ごほうびをあげないといけないな。 「そうかそうか、それでは飴さんをあげよう! まりさは妊娠してるみたいだし、特にたくさん食べさせてあげなさい。 きっとお腹の中の子ゆっくりも喜ぶさ!」 赤ゆっくりの成長を止めれば、そのまま一生赤ゆっくり 実ゆっくりの成長を止めれば、茎から一生落ちてこない それじゃあ胎生妊娠で産まれる子ゆっくりは、いったいどうなるんだろう? そんな素朴な疑問の答えを求めるべく成長抑制飴を与えた。 「まりさよかったね!ゆっくりできるにんげんさんがあめさんをたくさんくれたよ!」 「あまくておいしいね!でもぜんぶたべたらもったいないから、あかちゃんのぶんもとっておこうね!」 なるほど、産まれてきた赤ちゃんのために飴をとっておこうというのか 自分の事よりも子供を大切にする・・・お兄さん感動した! これだけ良ゆっくりだと、ますます行く末が楽しみですな。 「子供の分もちゃんと用意してあるんだよ。 袋の中の飴さんを全部あげるから、それは君たちで食べなさい!」 袋をひっくり返してバサバサっとありったけの飴を吐き出す。 中途半端に与えると、今度は冬越え用にとっておくとか言い出しかねないので本当に全部くれてやった。 「おにーさんありがとう!このおんはいっしょうわすれないよ!」 「まりさのあかちゃんがうまれたら、おにいさんもみにきてね!きっととってもかわいいこがうまれるよ!」 洞窟を出るまで、れいむが見送ってくれた。 お礼にと、葡萄を1房差し出したが「いいよいいよ」と断る。 尚もれいむが勧めるので、何度も断るのは失礼かなと思って結局受け取った。 帰り道、葡萄を1粒1粒食べて皮を捨てていくと 後からどこかの赤ゆっくりがピョンピョンッとついてきていた。 「あみゃあみゃさんがおちてくるよ!」 無視して、そのまま食べ歩いていると いつの間にか後をつけてくる赤ゆっくりが増えている。 「れいみゅにもあみゃあみゃさんちょーだいね!」 「まりしゃもまりしゃも!」 葡萄を全部食べ終えると捨てる皮もなくなって後をつけてきていた赤ゆどもが騒がしい。 「れいみゅのぶんのあまあまさんがないよ!ぷんぷん!」 「まりしゃもまだもらってないよ!」 「あまあまをくれにゃいにんげんさんはとかいはじゃないわ!」 そんなに食べたければ家に持ち帰ってコンポストにでも使うか。 たらふく”なにかの皮”を毎日食わせてやろう。 ヒョイっと摘み上げて次々とポケットの中にしまう。 「ゆぅ~おそらをとんでるみちゃい♪」 「ゆっ、まっきゅらでなにもみえないよ!」 「ここはどこにゃの!こんにゃのとかいはじゃないわ!みゃみゃー!」 後編へ
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前の話に戻る はっ! 俺が自分を取り戻したのは、COMPの内蔵時計から察するに1日が経過した後のことだった 大丈夫だ以前の俺と何も変わらない、しかし腹は減ったな飯を食ってゆっくりしたいもんだぜ。 マンジュウ ドスマリサ シンジュウ キメラ丸 ゲドウ ゲスマリサ ヨウセイ トロール レイチョウ ヤタガラス マジン マハーマユリ ヤマ サキュバス メガミ スカアハ ヨウセイ ピクシー キョウチョウ モー・ショボー 変なのが増えてるじゃねぇか!しかもゲスが復帰してやがる亜qすぇdfrgthyじゅいこlp;@: COMPのディスプレイを確認して発狂しかけた俺を見たドスまりさはキラキラと光だし・・・ 『ゆっくりしていってね』 「ゆっくりしていってね」 はっ! 俺が自分を取り戻したのは、COMPの内蔵時計から察するにゆっくり2日が経過した後のことだったよ 大丈夫だ以前の俺と何も変わらない、そんなことよりおなかがすいたので なにかたべてゆっくりしたいよ。 マンジュウ ドスマリサ シンジュウ キメラ丸 ゲドウ ゲスマリサ ヨウセイ チルノフ チョウジン テルヨフ ゲドウ ゲスマリサ マジン パーフェクトアキシマイ ゴンブト ウドンG オネダンイジョウ 二チョリ さらに増えてるじゃねぇか!しかもゲスが二匹いやがるし! 大体最後の2体は種族名がおかいいだろ亜qすぇdfrgthyじゅいこlp;@: 発狂しかけた俺を見たドスまりさはキラキラと光だし・・・ 『ゆっくりしていってね』 「ゆっくりしていってね」 はっ! 俺が自分を取り戻したのは、COMPの内蔵時計から察するにゆっくり3日が経過した後だったよ ゆっくりしたね 大丈夫だよ以前の俺と何も変わらないよ、そんなことよりおなかがすいたので あまあまたべてゆっくりしたいよ。 もはやホラーなんですがw普通に呪いのゲームじゃねぇか! -- 名無しさん (2009-08-20 12 18 11) ゲスマリサがいいねw 3日が経過した後だったよ ゆっくりしたねの言い回しもいいね -- 名無しさん (2009-08-20 13 51 30) キメラ丸は神獣なのか・・・清く正しいから? ワタシはシンジュウ キメラ丸 おお よろしくよろしく -- 名無しさん (2009-08-20 20 24 16) このドスまりさはあまり優秀なドスじゃないような気がしてきたぞ。 -- 名無しさん (2009-08-21 22 27 53) 名前 コメント
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「うー、ゆっくりしね!ゆっくりしね!」 駅で電車を待っていたら、ふらんがひとり寄ってきた。 しっかしながら、相変わらずすごい響きだな… お、そういえばこないだのテレビで知った事だが…ちょっと試してみるか。 ―ゆっくりしね そうかえしてやると、周りを飛び回っていたふらんがぴたりと止まり、ニカッと笑った。 そしてまた「うー♪ゆっくりしね♪ゆっくりしね♪」と飛び回る。 それからふらんは反対側の電車に乗るおばあさんの所へと意気揚々に戻って行った。 もしかすると、あのおばあさんの生まれがそうなのかもしれないが、 何故ふらんの「ゆっくりしていってね」は福井弁なんだろう… 結局一つの問題を解くと新しい問題が増えるものだ。 by.とりあえずパフェ ちょっと前の秘密の〇ンミンショーで福井でははやくしろを「はよしね」と言うと聞いたので 名前 コメント
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前編から ・・・月日は流れ。 さて、そろそろこないだのゆっくりの巣を見て回ってこよう。 まずは5匹の赤ゆを育てていた、れいむとまりさの巣。 季節は繁殖期の春・夏を終えて秋に差し掛かっていた。 本来なら赤ゆは子ゆっくりから成体に近いサイズに成長していてもいい時期で巣立ちをする頃だ。 たくさんの子ゆっくりと同居したまま冬を迎えればそれは一家全滅の危機につながる。 それどころか、今回は赤ゆのまま冬突入という死亡フラグが立っていた。 「そろそろ、おちびちゃんにもかりのしかたをおしえたほうがいいんだぜ!」 「ゆっ、だめだよ!おちびちゃんはまだあかちゃんだよ!」 「みゃみゃー、ごはんまだー?」 「ねぇねぇまりしゃのごはんは?」 「れいみゅたちいつまでおうちにいればいいの?そろそろおちょとであそびたいよ!」 冬越えに備えて大量の食料を貯めないといけないのだが 餌をとってくるのは親まりさばかり、親れいむは赤ちゃんの世話のため巣から出ることができず、ずっと引きこもっていた。 朝から晩まで駆けずり回って採れる餌も親れいむと赤ゆ5匹が食べてしまえば、明日の蓄えすらない。 季節の移り変わりに気づいていない親れいむはともかく、親まりさは焦っていた。 「このままだと冬さんがきて、みんなゆっくりできなくなるよ!れいむもいっしょにごはんあつめてね!」 「なにいってるの!あかちゃんをそだてるのがれいむのしごとだってまりさもいってたでしょ! ごはんをとってくるのはまりさのしごとなんだから、ゆっくりしないでさっさとごはんもってきてね!」 最近はずっとこんな口喧嘩が続いている。 「それなら、まりさがみんなのごはんをあつめてくるよ!」 暗がりから、帽子の先が欠けている子まりさが出てくる。 飾りが欠けていることで親れいむや赤ゆの虐めにあっていたまりさだが、食事量が他の赤ゆよりも少ない割りに 成長抑制飴を食べなかったことで立派な子まりさに成長していた。 「おまえは、そこからでてこないでね!ごきんじょさんに見られたらとおもうとゾッとするよ!」 「ゆぅ~ん・・・」 「ゆっくちできにゃいおねーちゃんは、みんなのうんうんをかたづけるしごちょしててね!」 「こんにゃまりしゃが、かぞくだとおもわれたらみんなゆっくちできにゃいよ!」 「ばぁ~きゃ!ばぁ~きゃ!」 親れいむに合わせて、赤ゆたちも子まりさをキャッキャっと罵倒する。 そんな様子を毎日見てきた親まりさは、ある疑問を感じていた。 親れいむが可愛がっている赤ちゃんたちは、ちっとも大きくならず幼いままだ 逆に、虐められている子まりさはすくすくと大きくなっている いままでは帽子が欠けている子まりさの事を障害のあるゆっくりと思っていたが、実は逆なんじゃないだろうか? その夜、親まりさは決心し 皆が寝静まってから子まりさを巣の外へと連れ出した。 「ゆぅ?おとーしゃんこんなじかんにどうしたの?おそとにでたらまりさおこられちゃうよ」 「ゆっくりきいてねまりさ!おとーさんは働かないれいむにあいそがつきたよ!これからは二人でくらすよ!」 冬はもうそこまで来ている! 子育てと称して働かないれいむや食べてうんうんするだけの赤ゆ達の分まで集めている余裕はもうないのだ。 ぽい~ん、ぽい~んっと元気よく旅立つ2匹。 新しい巣穴は、れいむたちが住んでいる巣穴からさほど遠くない場所に作った。 それでも引きこもっている彼女達がここを見つけることは出来ないだろう。 朝、親まりさがいない事に気づいたれいむ一家。 「ゆっ、きっとお日様がのぼるまえにごはんあつめにでかけたんだね! 赤ちゃんたちが大きくならないのはまりさがゆっくりしたごはんをとってこれないからだよ! はんせいしてたくさんとってくるきになったんだね!」 「ゆっくちできにゃいおねーちゃんもいないよ!」 「ほんちょだ、うんうんかたづけるしかのうのないまりしゃがいないね!」 「これでれいみゅたちがたべるぶんがふえるよ!」 「おうちもひろくなるし、せいせいするね!」 この日から、もうこの家にごはんを持ってきてくれる者はいなくなった。 それに気づくのはいつだろうか? 冬前にもう一度観察に来てみよう。 次は、実ゆっくりで成長が止まっている れいむとありすのつがいの巣を見てみよう。 「おちびちゃんたち、なんで産まれてくれないのぉ!」 「やめてねありす!赤ちゃんたちはいまお昼ね中なんだよ!」 れいむの頭上の実ゆっくりは目を閉じたままだが、「ゆぅ♪」とか「みゅ~♪」とか返事をするので 間違いなく生きていることはわかる。 しかし、まるで造花実ゆっくりが頭に挿されているだけの様に待っても待っても産まれてきてくれないのだ。 だから、ありすは毎日たくさんの食べ物をとってきてはれいむに与えた。 れいむは以前よりもでっぷりと太っているだけで結局1匹も赤ゆっくりは落ちてこない。 ありすは限界だった。 れいむの植物型出産が終わったら、次は胎生妊娠をしようねと約束していたにもかかわらず いつまでもそれが出来ない。 ありすは赤ゆっくりとゆっくりしたい以外に性欲をも我慢し続けていたのだ。 「もう、ありすは限界だわ!れいみゅぅう!ありすとすっきりしてねぇええ!すっきり!すっきりぃ!すっきりぃい!」 「やめてね!赤ちゃん達が見てるよ!それにすっきりとか言葉をつかうと・・・」 「ゆぅ~ちゅっきり♪」「みゅ~・・・すっきゅり♪」 「ほらぁ!赤ちゃん達がへんなことばをおぼえちゃうでしょぉおお!」 でっぷりと太った体でありすを突き飛ばす。 毎日、たくさんのごはんを食べ続けていたれいむは、いまやありすの倍は大きかった。 「いたっ!やめてっ!ごめんなさい・・・ひぃ!」 「ありすのとってくるごはんが少ないから赤ちゃん達も産まれないんだよ! わかったらゆっくりしないで、もっとごはんを持ってきてね!」 「こんなの、ぜんぜんとかいはじゃないわぁああ!」 巣穴から逃げるように泣きながら飛び出していくありす。 それでも、ありすはれいむも実ゆっくりも見捨てる気はなかった。 れいむの頭上にいる実ゆっくりは、ありすにとっても可愛くて、特にカチューシャをつけている2匹の実ゆっくりは 自分にそっくりで都会派だったからだ。 れいむに横になってもらい、実ゆっくりとほほをすり合わせて「すーりすーり♪」した時は 「みゃみゃ・・・♪」「ちょかいは♪」と返事をしてくれてそれが一層の励みになった。 こうやってれいむと喧嘩をした時は、きまってありすは普段よりもたくさんのごはんをとってきた。 さつまいもに、にんじん、キャベツに大根 れいむと仲直りするために、危険を冒してもゆっくりしたごはんをとってくるのだ。 そんな都会派なありすの背中を見送って 次の巣に向かうことにした。 「ぎゅびぃびゃぁああああぁぁあ・・・うひぃぃいいいいい!」 洞窟から聞こえてくるのは、耳をつんざくようなまりさの悲鳴。 ここには善良な50センチサイズの胎生妊娠をしたまりさがれいむと住んでいる。 「まりざぁあああ!ゆっっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 しきりに、れいむがまりさを気遣って声をかけているが まりさのために何も出来ることがなくまりさの周囲をぐるぐると跳ねて泣きじゃくっていた。 以前来たときにあった敷き詰められた葉はそこらじゅうに散らばり、山の様にあった果実は暴れるまりさに踏み潰され それが腐り異臭を放っていた。 「おい、これはいったいどうしたんだ!」 「ゆっ、にんげんさん助けてね!まりさが赤ちゃんがなかなか産まれないから 心配して、お腹に力をいれて無理に産もうとしたんだよ! そうしたら、急にまりさが苦しんでそれからずっとこうなのぉおお!」 「ゆびぃぃいいいいぃい!ぐるじいぃぃいいい!もうまりざをごろじでぇええええ!」 まりさの全身に脂汗が滲み、苦痛からすこしでも逃れようと身をよじってごろごろと転がる。 れいむによると、もう数日もこの状態なんだそうだ。 ゆっくりは餡子が体から漏れない限りなかなか死なない、その生命力が災いしてまりさを苦しめ続けていた。 「まりざぁあああ!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 もう、まりさは「ゆっくりしていってね!」に反応しないくらい精神が擦り切れていた。 こいつらは善良なゆっくりだ。出来れば助けてやりたい。 なにかないかとポケットを探ってみるとなぜかトングが出てきた。 トングとは、ピンセットを大きくしたような道具で 焼肉をひっくり返したりバーベキュー等で使う料理器具だ。 それがなぜ、この状況で俺のポケットから出てきたのかはわからない。 きっと、なにか見えざる力がこの善良なゆっくりとトングとを引き合わせたのだと考えるしかなかった。 さっそく、トングをまりさの産道に突き刺す。 「ゆびゅぅぅういいいぃいいいいいいいいいぃいいい!」 それから、トングを内部で広げる。 「ぎゅぴゅうぅぅううううぃいいぃいい!」 あまりの激痛にまりさは泡を吹いて白目を剥いていたが、これもまりさを助けるためだ。ゆっくり我慢してね♪ トングの間に何かまるっこいものがひっかかる。これをキャッチ。 「まりざぁぁあああ!がんばっでぇええええ!」 れいむの声援と唾が後ろから飛んできてうざい。 フンッ!と一気にトングを産道から引っこ抜くと そこには、1匹の子れいむがひっかかっていた。 「ゆぎぃぃいい・・・いぢゃいよぉぉおおお!」 続けて、もう一度まりさの産道にトングを突き刺すと今度は子まりさ、子れいむが出て 最初の子れいむと合わせて合計3匹の子ゆっくり。 まりさの苦痛はとれた様で、悲鳴はぜぃぜぃという息遣いに変わり命に別状はなさそうだ。 「ゆぎぃぃいいいぃいい!あかちゃんがぁああああ!」 代わりに悲鳴をあげたのはれいむだ。 3匹の子ゆっくりは未熟児で 最初の子れいむは目がなく、2匹目の子まりさは口がなく、3匹目の子れいむはその両方がない。 成長抑制により、胎児の状態で成長が止まってしまったのだろう。 「いぢゃいよぉ!みえないよぉ!おがぁしゃんどこいるのぉお!」 「ばでぃさのあがじゃんぐぁぁああ!」 「なんでおべべがないのぉ!おぐちがないのぉ!りょうぼおないのぉ!」 口がない子まりさは、その目で両親にしきりに「なんで、まりさはおくちがないの?」と 目も口もない子れいむは、口がないはずなのに体の内部から「うぼぉおおぉおお」と奇怪な音をさせていた。 長い苦痛から産まれた赤ちゃんがこの仕打ちで親れいむも親まりさも心が折れかけていた。 これでは、この一家は冬越え前に生きる気力を失って死んでしまうかもしれない。 それじゃ面白くないよね。 「れいむ!まりさ!しっかりしろ!お前らは親だろ! 子供達はもっと苦しいんだ!悲しいんだ! なのに、お前らときたらなんだ?あまったれるな! お前らがしっかりして、この子達をゆっくりさせてやらないと誰がこの子達をしあわせにしてやれるんだ!」 思いついたセリフをまんま言ってみた。 どういうわけか親ゆっくりどもの目に生気が戻る。 「ゆっ、そうだよ、この子達はまりさの子供だよ!目や口がなくたって、この子達はまりさとれいむの愛から 生まれた、ゆっくりした可愛い子供だよ!」 「ごめんねおちびちゃんたち!れいむよりもつらいよね!?かなしいよね!? れいむ一生懸命この子達を幸せにするよ!」 俺は腕を組んで、うんうんと頷いた。 頑張って子ゆっくりを育てろよ!間違っても殺すとか捨てるとかして 代わりに健康な赤ちゃんを産もうとか思いつくなよ! さて、冬越え前にまたこいつらの様子を見に来ようかな。 俺は善良なゆっくりの巣を後にすることにした。 冬は、早朝 雪の降りたるは言うべきにもあらず、霜のいと白きもまたさらでも、 いと寒きに・・・ 肌に突き刺さるような寒さを我慢して、さっそくゆっくりの巣を訪れた。 「みゃみゃ~・・・おにゃかすいちゃよぉ~・・・」 「ゆっくちしちゃごはんたべんちゃいよぉ・・・」 「ゆぅ・・・おとーしゃんかえっちゃきちぇ・・・」 「うるさいよ!おなかすいてるのはおかーさんだっていっしょだよ! それもこれも、まりさがわるいんだよ!」 まりさが帰ってこなくなってから、親れいむ1匹で餌を集め生きながらえていた。 餌を集めると言っても、普段狩などしたことがないため巣の周辺に生えていた草を引っこ抜いては持ち帰るという適当な採取で 甘い草とそうでない草の区別がついていない上、すっかり採り尽くして遠くまで行かなければ草一本生えていない状況まで追い込まれていた。 これは、もう数日もすれば共食いなり餓死なりして全滅だろうな。 ほっといても破滅する巣に興味をなくし次の巣へと向かおうとしたその時、1匹のゆっくりがこの巣へやってきた。 見つからないように気配を消して様子を伺う。 帽子の先が欠けているあのまりさだった。 「ゆっ!ゆっくりしていってね!まりさ、みんなのためにたくさんごはんあつめたよ!」 帽子の中には、秋の終わりに集めた木の実やキノコ、食べられる草がぎゅうぎゅうに詰まっていた。 親まりさと一緒に冬を越えるための大切な食料であったが、まりさは自分の分を家族に分け与えるという選択をしたのだった。 得意満面の子まりさ しかし、家族の反応は冷ややかだ。 シーンっと静まり返っていた一家は噴出すように喚きだす。 「こにょばきゃまりさ!じぶんだけごはんをひとりじめしてたんだよ!」 「ゆっくちよこちぇー!くちょまりちゃー!」 「こいつのせいでおうちのまわりのごはんがなくなっちゃんだ!そんにゃにとっちゃから!」 「ゆぅ・・・ちがうよ、これはまりさがいっしょうけんめいあつめ・・・ゆべっ!」 まりさの背中の皮が千切れ餡子が漏れ出す。 親れいむがまりさを噛み付いたのだった。 「・・・なんで、おかーしゃん・・・」 「ゆっ、これでゆっくりふゆをこせるよ!おちびちゃんたちもたくさんたべておおきくなってね!」 「むっちゃむっちゃ!ちあわちぇー♪」 「このきのこゆっくちしてておいちーよ!」 「こっちのきのみ、かちゃ~い!みゃみゃやわらきゃくちてね!ゆんゆ~ん♪」 「ゆ・・・ゆ”ゆ”・・・ゆ”・・・」 まりさはまだ息があるようだったが時間の問題だろう。 そのうち物言わぬ餡子になり、こいつらの冬越えのたしになるのか・・・。 憎たらしい親れいむや赤ゆどもを叩き潰したい衝動にかられたが、それは今回の観察の趣旨に反するのでこらえることにした。 赤ゆが一生赤ゆから成長しない以上は、いずれゆっくり出来ない事態に陥る事を祈り次の巣へと移動する。 れいむとありすのつがいはどうなっただろうか 巣穴を覗くと、そこには頭上に実ゆっくりを生やしている親れいむしかいなかった。 そして4個ついていた実ゆっくりは3個に減っている。 ちょっと状況がわからなかったので、姿を見せて親れいむから事情を聞いてみる。 「ゆっ、このまえのあまあまさんをくれたおにいさん、ゆっくりしていってね!」 「ちゅっきりちていっちぇね!」 「ちゅっくち!」 「ゆぅ~ちゅっくちー!」 頭上の実ゆっくりは目を閉じたままだが、親れいむの”ゆっくりしていってね”に反応していた。 ありすがあんまり「すっきり」と言うものだから実ゆっくりに伝染し「ちゅっきりしていってね!」と覚えてしまったそうだ。 「つがいのありすはどうしたんだい?」 ありすの事を聞かれたれいむは目を伏せて暗い表情を浮かべている。 その目線の先には、ありすのカチューシャがあった。 冬越えのためにありすは一生懸命食料を集めたが、いっこうに落ちてこない実ゆっくりに業を煮やし 気に入っていた実ありすをもぐ事にした。 自分で生まれることが出来ないのなら手伝ってあげればいいと考えたからだ。 もがれた実ありすは柔らかい葉っぱに落ちて、目を開いて赤ゆっくりとなんらかわらない様に見えたが 横向きのままで自分では立つことも出来なかった。 口があっても挨拶はしないし、どんな餌を口に運んでも噛むことも飲み込むことも出来ない。 それでも、ありすが顔を近づけて「すーりすーり」とほおずりをすると、実ありすは「ゆっ♪ゆっ♪」と喜んで 確かに実ありすが生きていることがわかった。 それから、半日もしないで実ありすは萎れてきて、ありすは餌をよく噛んであげて口移ししたりお水を飲ませようとしたが 結局、最後には「ゆ”ゆ”」と苦しそうな声をあげながら痙攣し干からびてしまった。 悲しみに沈むありすは我を忘れて、れいむの頭上にいる他の実ゆっくりももごうとしたため、止めるれいむと揉みあいになり 気がつけばありすは潰れていたという。 ふと親れいむを見ると、実ゆっくりのために過剰に食料を食べていたため太ましく大きい。 連日の餌採りに疲弊して痩せたありすにはひとたまりもなかった事が伺えた。 「おにーさん、またあまあまをちょうだいね!」 このまま、このれいむを放置してもいいが実ゆっくりごと餓死するだけなのは目に見えている。 それでは、もう観察する面白さがない。 先日、捕まえたコンポスト用の赤ゆも替え時なのでコイツを新たなコンポストにしよう。 実ゆっくりのために、たくさん生ゴミも腐ったゴミも食べてくれるに違いない。 「ゆっ、おにいさんはなしてね!れいむがいくらかわいくてもゆうかいしないでね!」 右手でジャンケンのチョキの形をつくり、そのチョキが綺麗にれいむの両目に突き刺さる。 「ゆぎゅ!」 これで少し大人しくなった。 善良なゆっくりの巣は意外にも幸せそうだった。 3匹いた子ゆっくりのうち、口のないまりさと目も口もないれいむは餌を食べることが出来ずにすでに死んでいたが その分、目の見えないれいむ1匹を可愛がっていた。 「きょうは、寒いからおかーさんたちとくっついてすーりすーりしながら寝ようね!」 「まりさはおちびちゃんのために、葉っぱさんの服をつくってあげたよ!」 「おかーしゃん、すーりすーり♪はっぴゃのふくあっちゃか~い♪」 大き目の葉を、まるで桜餅の様に縦に着ている子れいむ。 成長抑制剤のおかげで体の大きさは一生そのままだが、目が見えずとも親の愛を一身に受けて育っていた。 子れいむにしても生まれたときから目が見えないわけで自分が不幸である事を自覚していない。 だから、自分が幸せなのだと思っていられる。 障害を抱えた子供を殺すに殺せずに苦しみ続けているという状況を想像していただけに 逆に幸せなゆっくり一家を見せ付けられるとどうにも気持ち悪い。 いっそのこと一度、子れいむに光を与えてみるか。 時に希望は絶望への最高のスパイスになりうるのだ。 「ゆっ、この間のおにーさん!」 「おにーさんのおかげで、ひとりだけおちびちゃんを助けられたよ!」 「ゆっくちしていってね!」 こいつらの中では、苦しむまりさを手術して助けてくれた人間という事になっていた。 「その子ゆっくりが心配でね、今日はその目を治しにきたのさ!」 コンポストで育てた赤ゆは今では子ゆっくりサイズになっており、1匹締め上げ目玉をくり貫いて持ってきた。 それを目が見えない子れいむに填め込んでやりオレンジジュースをかける。 眼球の大きさは個体差が少なく、同じれいむ種のものを使えば一応は見えるようになる。 それから小麦粉を溶いてまぶたをつくってあげた。 「ゆっ・・・」 おそるおそる、目を開く子れいむ。 生まれて初めて感じる光 洞窟の中は薄暗いが、それでも子れいむには色とりどりの美しい世界 そして初めて見る親れいむと親まりさ なにもかもが輝いてそのキラキラしたおめめに飛び込んできた。 「ゆっくちしていってね!ゆっくちしていってね!」 「おちびちゃん、おめめが!おめめがあるよ!」 「とってもかわいいおめめだよ!すごくゆっくりしてるよぉ!」 大きな体でまるで赤ゆっくりの様に洞窟内を飛び跳ねる親れいむと親まりさ 初めての妊娠している事がわかった時にも、こんなに喜んだことはなかった。 その姿を見た子れいむも、一緒になって飛び跳ねたりほほをすり合わせたりして、今確かにゆっくり出来ている事を実感する。 だが、これは一時的なものなのだ。 目が見えるとはいえ、自分の体と完全に同化したわけではなく、この移植された目は死んだままだ。 だから数日もすれば朽ちて腐敗し、また暗闇の世界へと帰ることになる。 あー、ごほんごほんっと咳払い それから親ゆっくりに説明をした。 「ゆぅ・・・おちびちゃん、また目が見えなくなっちゃうの?」 「そんなのだめだよ!ずっとゆっくりさせてあげたいよ!」 「れいむ、おかーしゃんたちがみえなくなるのいやだよ・・・ゆえぇ~ん」 そこで提案する。 「また、新しい目を移植すればいいんだよ」 他の子ゆっくりの目をくり貫いて、この子に与える。 癒着させるためにはオレンジジュースでなくても水で溶いた餡子でもいい。 「ゆぅ・・・」 「ゆゆ・・・」 「ゆわあぁ~ん・・・おかーしゃんたちみえなくなるのやだよぉお!」 何しろ善良なゆっくりのつがいだ 他人を不幸にして自分が幸せになろうなんて思ったこともないに違いない。 すぐには答えを出せないだろう。 一通りゆっくりの巣を見て回ったし家路につくことにした。 もっとも、自分の幸せではなく子の幸せなら 最後に出す答えは始めから決まっているんだけどね。 だけど、それを選択したら一生続けることになるよ、ゆっくりできない餡子まみれの生活を・・・ なにしろ、その子は一生大人になることがないのだから。 台所の三角コーナーには、冬前に拾った赤ゆが数匹詰まっている。 蓋が閉まるタイプなので、カシカシっと内側から壁を叩く音はしても声までは伝わらない。 しかし、何が言いたいのかはだいたいわかっている。 蓋を開けた。 「れいみゅ、にゃんでもたべまちゅからごはんをくだしゃい、にがきゅてもからきゅてもいいでしゅ」 「なにかまりしゃわるいことしましちゃか?あやまりましゅ・・・あやまりゅのでごはんをくだしゃい・・・」 「ありしゅはくさったにょでもよろこんでたべましゅ・・・おいししょうにたべまちゅから・・・」 3匹ともカビの生えた使いかけの古い石鹸をこね合わせたように緑色やオレンジ色、紫色のグラデーションが外皮に 紋様を浮かべていた。 初日こそ「あまあまよこちぇじじー!」だの「こんにゃのたべるくりゃいならしんだほうがまちよ!」なんて反抗的だったが 結局は餓死の地獄の苦しみには耐えられず、なんであろうと口にした。 目に見えて変色してくると、もはや末期だ。 ゆっくりコンポストは生ゴミを餡子に変化させるから価値がある。 しかし、ここまでくると生ゴミを食べても生ゴミを排泄してしまうのだ。 「釈放だよ・・・」 彼らに向かってニッコリっと満面の笑顔を見せてそう告げた。 不要になっても潰したりはしない。 よく働くように希望を持たせるため刑期を終えたら自由にしてやると約束をし、キチンとそれを守る。 素手で掴むと異臭のする汁が肌に触れてしまうため三角コーナーごと庭に持っていくとひっくり返して外に捨てた。 「おうちかえりゅよ・・・れいみゅ・・・みゃみゃにあいちゃいよ・・・れーみゅしゅーりしゅーりしちゃいよ・・・」 「まりしゃのおかーしゃん・・・ゆっくちちていっちぇね・・・まりしゃこれからおうちかえりゅよ」 「ありしゅ・・・もっとゆっくち・・・しちゃか・・・ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」 ずりずりとナメクジの様に這って進む赤ゆども。 腐敗物だろうとカビだろうと何でも好き嫌いなく食べれる彼らは道の草だろうと犬の糞だろうと食べて餓死を免れ 本当に親元まで帰れるかもしれないな。 親がこいつらを見てどういう態度をとるかは知らない。 思い出は、きっと思い出にしておいたほうが美しいんだろう。 「ここはどこなのぉ!せまくてゆっくりできないよ!」 円筒タイプのゴミ箱の底に設置した生まれない実ゆっくりを生やしているれいむが目を覚ました。 とりあえず一週間前に食べ残した弁当箱の中身を捨てよう。 食べなくてもかまわない。 それが二週間前の食べ残しになってから餡子になるだけのことさ。 「くしゃいぃー!こんなのたべれるわけないでしょ!ばかなのしぬの?あまあまもってきてよね!」 蓋を閉めると、内側をガシガシと叩く音だけが響いていた。 おまけ 子まりさ1匹が帽子一杯に貯めた食料などたかがしれていた。 それに加えて狩をまりさにまかせっきりだったれいむは冬越えのための食料を節約しないといけないという事もわかっていなかったので 親れいむ、赤まりさ、赤れいむ3匹でお腹一杯に食べれば3日で尽きてしまった。 それから、死んだ子まりさの餡子をむさぼり それも尽きると今度は親れいむが赤まりさに噛り付き、赤まりさを食料にした。 「それもこれもまりさがわるいんだから、まりさがせきにんとってね!」 「まりしゃがたべられればいいんだよ!」 「ばーきゃ!ばーきゃ!」 「ひとりだけちがうこなんてゆっくちできにゃいよ!」 「いちゃい!やめちぇね!まりしゃはおかーしゃんのあかちゃ・・・ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」 どれくらい時間が流れただろうか その赤まりさを食べつくした頃、突如入り口を塞いでいた枝や葉が取り除かれて 冷たい風が吹き込んできた。 親れいむはお帽子のシルエットに、まりさが帰ってきたんだ! 反省して、やっとみんなのごはんを採ってきて帰ってきたんだと思った。 その影が近づいてくると、成体よりもはるかに大きいまりさであることがわかり別人であることに気づく。 つづいて、同サイズのれいむが入ってきた。 「ごめんね、まりさのおちびちゃんのためにおめめをちょうだいね!」 「ていこうしなければいのちまではとらないよ!ほしいのはおめめだけだよ!」 その年、冬篭りが終わると 目を失ったれいむ種ばかりが巣穴から這い出てきたので人間たちはその森が呪われていると恐れ 結果的に、以後数年に渡りゆっくりたちを脅かす者がいなくなり やがて、ゆっくりプレイスと呼ばれるようになったそうな。 「れいぶ・・・なんでもたべますから・・・ごはんをください くさっていても、にがくてもおいしそうにたべます・・・どうかどうかあかちゃんのためにもごはんをください・・・」 「ゆぅ・・・」「みゅ~・・・」「ちゅっきり・・・」 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり ゆっくりいじめ系1935 しゃべらないゆっくり ゆっくりいじめ系1940 愛されまりさの一日 ゆっくりいじめ系1993 加工場産の赤ゆっくりを育てる 前編 ゆっくりいじめ系1994 加工場産の赤ゆっくりを育てる 中編 ゆっくりいじめ系2110 加工場産の赤ゆっくりを育てる 後編1 ゆっくりいじめ系2111 ゆっくり二世帯住宅 ゆっくりいじめ系2143 いっしょうのおねがい 作者:まりさ大好きあき